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    2010.05.01~2010.05.31

    平城遷都1300年記念祭企画展|元興寺コレクション ~泰圓・泰善二代の軌跡~

    概要

    特別展チラシはこちら

    図録在庫展示案内有

     

    2010年5月1日(土)~5月31日(月)

    総合収蔵庫3階

     

    展覧会は終了しました。
    開催中は、たくさんの方にご入場いただきました!

     

      

    (左)磚 仏(タイ)、(右)仏塔(タイ・スリランカ)

     

     

    ~ コラム~

    展覧会開催にあたって

    世界遺産元興寺寺務所 意楽庵の西側通り沿い(中新屋町)には、ネパールの伝統的飾り窓がある。飾り窓にはロータス・パルメット・ガルーダ・ライオン・ドラゴンなど、伝統的なヒンドゥー教の色彩が濃いデザインがあしらわれている。

      

    (左)1970年日本万国博覧会ネパール館―㈱今西組建設

    (右)元興寺に寄贈されたネパール館飾り窓―元興寺寺務所西側(中新屋町)

     

    実はこの飾り窓、1970年大阪で開催された日本万国博覧会ネパール館の一部であった。博覧会終了後、日本とネパール両国友好の証として元興寺に寄贈された。この来歴が「万博遺跡」などと呼ばれる由縁である。「万博遺跡」に代表されるように、遺跡は遠い過去のものだけでなく、近い過去にも存在するのである。
    今回、このネパール館について情報を調べていると、館を建設したのが大阪の(株)今西組であることが判明した。(株)今西組は現在、在大阪ネパール名誉総領事館の運営をおこなっており、日本とネパールの交流に尽力されているそうだ。飾り窓は転用、流用されたといった方がよいのかもしれない。しかし、過去の遺産は流用されることにより、新たな意味や価値を生むこともあるだろう。飾り窓は現在、ならまちの景観の一部に溶け込んだ「大阪万博遺産」となり、生き続けている。

    「元興寺コレクション-泰圓・泰善二代の軌跡-」は、中興開山辻村泰圓師と現住職辻村泰善師二代が収集した、ネパール、スリランカ、タイ、日本などの仏教民俗資料を通じて元興寺の復興をたどるものである。この機会にならまちで「古い遺産」と「新しい遺産」とのブレンドを楽しんでいただければ幸いである。

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1300年つづく、はじまりの地。
奈良の国宝・世界文化遺産。