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智光曼荼羅について

  • 写真01

    厨子入智光曼荼羅

  •  写真02

    厨子入智光曼荼羅

国指定重要文化財
厨子入 智光曼荼羅

絹本著色 額装 描表装
≪本紙法量≫ 縦53.3cm 横47.3cm 厨子高93.1cm

智光法師感得と伝えられた正本の智光曼荼羅は、宝徳3年(1451)の土一揆により禅定院で焼失したため、興福寺大乗院門跡尋尊と極楽坊主良堯(順圓)は2代目の智光曼荼羅の制作を企して、興福寺絵所松南座の法橋清賢に制作を命じました。

『大乗院寺社雑事記』には、明応6年(1497)9月に清賢が描き始めた智光曼荼羅図は翌7年6月に完成して尋尊のもとに持参されたことが記され、その代価は5貫文であった。同8年12月には良堯房により「智光法師舎利殿」が同様に持たらされており、清賢が描いた智光曼荼羅図を納める本厨子のこととみられます。

厨子の内の曼荼羅前方の床面には金蓮舎利容器を安置した痕跡があり、両扉に描かれる四天王像がその舎利を守護するかのごとくに表現されており、厳密にいえば本厨子は「智光曼荼羅厨子舎利殿」となるのでしょう。

(宗)元興寺(公財)元興寺文化財研究所
2016.7 改訂

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奈良の国宝・世界文化遺産。