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    2011.06.01~2011.06.30

    春季企画展|元興寺コレクションⅡ -お札(おふだ)の世界-

    概要

    特別展チラシはこちら

    図録在庫展示案内有

    総合収蔵庫3階

     

    元興寺には、先代住職辻村泰圓と現住職辻村泰善によって収集された、数多くの仏教民俗資料が存在する。この元興寺コレクションにはさまざまな「お札」資料が含まれている。
    日常生活では、お札は「無病息災」・「家内安全」・「商売繁盛」といった祈願成就を目的として使用されるものであった。お札は一般的に一年経過するとその効果が失われるとされ、神社仏閣に納められお焚きあげされ消滅してしまう。一方で古いお札を数多く集め、俵に入れて屋根裏に保管しておくと、火事災難を防ぐことができるという信仰もある。このような場合に限って民俗事例としては古いお札が保存されるのである。
    このような目的とは別に、お札に学術的興味関心を抱き収集する人々もいる。特筆すべきは、奈良にもゆかりがあり「お札博士」とも呼ばれたアメリカ人類学者、フレデリック・スタール (Frederick Starr 1858~1933)やフランス人東洋学者ベルナール・フランク(Bernard Frank 1902~1964)といった欧米人による収集である。お札は根付や和服などと同様に、西洋人の視点から、異文化を象徴するモノとして新たな意味を見出されたといえよう。彼らのコレクションの中には廃絶したお札も多く含まれており、今となっては貴重な学術資料となっている。
    また、お札そのものではないが、お札を刷るための版木はお札が出現した中世以来、使用されてきた。お札とともに、版木への注目も近年はなされている。
    本展示では、このような誰もが知っているようであまり知られていない、お札にまつわる世界について紹介する。 

     


    収蔵庫2階では、元興寺所蔵の中世庶民信仰の資料を常時展示しています。収蔵庫2階の中世から今回の展示の近代への時代の流れをみていただくと、より楽しんでいただけると思います。

    2010年元興寺コレクション~泰圓・泰善二代の軌跡~コラム

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1300年つづく、はじまりの地。
奈良の国宝・世界文化遺産。